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留学だより 芝田 匡史 (日本医大2010年卒)

 Guten Tag、こんにちは。私は現在ドイツのライプツィヒにあるLeipzig Heart Centerでresearch fellowとして留学中です。同施設は年間心臓血管手術を約4500例行っている欧州最大規模の治療センターです。私はTAVIを中心に低侵襲治療に関する研究生活を送っています。私はTAVIを中心に低侵襲治療に関する研究生活を送っています。

※病院の全景と中央玄関。病院は街の郊外にあり、中心部にある自宅からは車で約15分程度の距離があります。

 ライプツィヒは旧東ドイツ時代の面影を残す人口60万人程度の都市です。近年は地価や物価の安さから移住者が増えて第二のベルリンとも言われることがあり、多くの企業が進出するなど変化の多く比較的若い層が増えている街のようです。また、バッハをはじめとして過去多くの偉大な音楽家を輩出し、今も多くのアーティストが住み音楽に触れる機会が多い環境でもあります。自宅から徒歩数分にあるコンサートホールとオペラハウスはライプツィヒで最も美しい建築物であると個人的に思っていますが、私には音楽はよくわかりません。

※向かい合うようにして建つGewandhaus (コンサートホール)とOpernhaus (オペラハウス)

 前施設のSt. Franziskus Hospitalでは第二助手、時には第一助手として数多くの治療に参加してきました。しかし、COVID-19パンデミックをきっかけに自宅待機を命じられ、臨床参加への許可が下りなくなり、残念なことに研究も中止せざるを得なくなってしまいました。ドイツの医師免許なしに手術に参加することが近年難しくなるなかで、教授の裁量で私は手術に参加させていいただいていました。しかし、その教授が3月で退官となったことに加えて、パンデミックによって職場環境が大きく変わってしまいました。ロックダウン以降に自宅待機となった当初は復活を期待してオンラインでのドイツ語レッスンをするなどして語学力の強化を図りつつ、まさに「ステイホーム」していました。気づけば英語よりもドイツ語が話せるようになっていましたが (そもそも私の英語力はしょぼかった)、一向に仕事の状況は変わらなかったため新たな留学先を探すことにしました。私はステントグラフトの勉強にドイツ留学を始めましたが、TAVIにも以前より興味がありました。手技的にはzone 0のさらに中枢にデリバリーシステムを進めてdeployすればTAVIになりますし、術前の画像評価もステントグラフトと近いものがあります。手探りでTAVI研究ができる施設を探す中で、幸いにも現施設で新たなポジションを獲得することができました。まさか新たな留学先を探すことになるなど思っていませんでしたし、異動の過程では大変なこともありましたが結果的にはよかったと感じています。今までの心臓血管手術・血管内治療で得た知識や技術を統合することで有益な研究成果が挙げられることを期待しています。

※Weihnachtmarkt (クリスマスマーケット)では花より団子。寒空の下で飲むあたたかいグリューワインは冬の風物詩です。厳しい冬にはウツになりやすく、人々のメンタルヘルスの維持に一役買っているという話もあります。ただ、とびきりおいしい、というわけではなく、シナモンの効いた甘い味のホットワインはまさに薬のよう(?)です。

 こうして年報を書いている今、また新たなロックダウンに突入しました。寒くて暗い冬のドイツのささやかな楽しみであるクリスマスマーケットの中止が発表され、既に街はとても静かです。今のところは幸い仕事には影響がありませんが、一刻も早く状況が改善してくれることを祈るばかりです。

【ボストン留学記】 青山純也(日本医大2010年卒)

 コロナ禍な中、2020年7月から米国ボストンのハーバード大学に留学しました。 書類手続きなどを終え、8月末から研究生活が始まりました。研究内容は心筋再生を主にやっております。ポスドクであるためプロジェクトを任され、主に自分で進めていかねばなりません。毎週のプログレスレポートや、定期的に回ってくる研究内容発表をこなすなど、タスクは多く他のポスドク等とディスカッションしながら動物実験も始めております。

 コロナの状況は、東京とあまり変わらないか、やや程度は軽い印象です。住んでいる地域はもっと症例は少なく、しかしマスク必須、6フィートの距離を保つなどは徹底されており、大学では毎週PCRを受ける事が義務付けられています。少しでも熱っぽい場合は、職場に行ってはいけないです。我慢して行こうと考えていたら、むしろラボの為に控えるべき、仕事は分担すればよいのでPCR結果が出るまで出勤停止、など徹底しております。毎日オンラインで症状の有無チェックを受けるなど、対策が講じられています。

 コロナ禍の影響で、想像していた何倍も大変なことがありますが、楽しく研究生活を送っております。

2018年4月30日 鈴木先生のパリ留学だより

 私は日本小児循環器学会とAssociation of European Pediatric Cardiologyによる若手研究者短期交換留学制度により、4月よりフランス・パリにある”Hôpital Necker-Enfants malades”で研修を行っております。1800年代に創立され、世界最古の小児病院と言われております。Prof. Pascal Vouhe、Prof. Olivier Raiskyをはじめ4人の外科医と2人のフェロー、他にインターンがおり、2つの手術室で1日4件、週20件の手術を行っています。朝8時30分のミーティングから始まり、4件目の手術終了(おおむね夜8時前後)までほとんどの時間を私は手術室で過ごすことができ、充実した研修生活を送ってます。研修開始早々に心臓移植があり、手術に参加させていただきました。小児の心臓移植は日本では極めて限られた症例数であり、貴重な経験をすることができました。

 週末は比較的時間に余裕があるため、もっぱら芸術鑑賞して過ごしております。パリは芸術の都と言われるだけあり、ルーブル美術館を始め数多くの美術館、博物館、教会が点在しています。その中で日本ではあまりお目にかかることができない、教会でのクラシックコンサートに行ってきました。荘厳な教会に鳴り響くバイオリンやチェロの音色は、コンサートホールで聴くものとはまた違った感動があります。

 残すところあと1カ月になりましたが、日本とフランスの術式の違い、日本医大でも応用可能な手術手技など、もっと細かい部分にまで目を見張らせて学んで来ようと思います。

日本医科大学心臓血管外科 助教

鈴木 憲治

Prof. Pascal Vouhe(右)とともに。

病院中庭より手術室のあるLAENNEC棟を望む。